いまさらですが、こわれたGoPro HERO5 (以下GoPro5)を手に入れました。
GoProの良さ、忘れたか
GoProシリーズの良さ、それはなんといっても画質でしょう。
流石に一眼レフとか、今や市場が消えた「ビデオカメラ」には及ばないものの、どう考えてもこの大きさでこの画質はすばらしい。広角なレンズ(ライカ判換算で約16mm相当)というのも、筐体の大きさを考えると、とても使い勝手が良い。
特にアクションするわけではなくとも、手軽かつ気楽に設置できる据え置きカメラとしてはこれ一択でしょう。
修理編
GoPro5の修理といっても、結局のところ中身の部品を交換するわけです。このセルフ・メンテナンスには一つ重大な欠点があって、一度分解したGoPro5は単体での防水性能を失います。うまく組み立てれば性能を維持できるかもしれませんが、どう考えても難しい。防水ケースなどで使うなら関係ありませんが、「単体で防水」の使い勝手の良さが失われてしまいます。
そもそもGoProシリーズは最近のスマホなどと同様に、一度出荷したものを修理するという概念がないようです。壊れたら買い換えるか、交換してくれよ、という使い捨て思想ですね。MOTTAINAI。
電源が入らない
今回手に入れたのもジャンク品で、よくある症状なのか様々な理由で電源が入らないものです。
症状例1.一瞬電源入るけどすぐ落ちる
これはメイン基板の故障ですね。
あるいは、バッテリの劣化やUSB電流の不足でもこのようになる場合があるようです。
症状例2.うんともすんとも言わない
これもおそらくメイン基板の故障だとおもいます。
USBのみで電源を供給したときに、スタンバイ状態でも200mA程度流れるようです。この電流が観測できない場合は、メイン基板がダメになっていると考えて良いと思います。
うちに来た個体のうち、電流が50mAくらいしか流れずに起動しない品がありました。
構造的にカメラ部は壊れにくい(と思う)
結局メイン基板の故障しか原因はないのかという感じでしょう。
と言いますのも、カメラ部はかなりがっちり作られているので、壊れないと思います、たぶん。
カメラユニットは内部フレーム兼ヒートシンクにねじ止めされており、またレンズとセンサも密閉されいるので、例え内部に水が入ってもカメラユニット内部まで到達することはなさそうです。先にメイン基板が水没します。
故障原因の考察
水の侵入
メイン基板は水が入りやすいです。
コネクタ部は蓋一枚で守られていますが、ここから水没します。蓋がない場合の水対策はされていません。
また、前面パネルは前面液晶周りのカッチカチなシーリングと、レンズ下あたりの粘着剤でくっついているだけです。分解するときはこのシーリングと粘着剤を切り剥がすようにすると前面パネルを取り外せます。
しかしこの構造だと・・・
おそらくこの部分には水が入ってしまうと思います。何らか拍子にシーリングが割れたりした場合は、前面液晶部から浸水するのでしょう。
放熱能力不足
GoPro5はその構造的に熱を逃しにくいのではないかと思いました。メイン基板はヒートシンク代わりの内部フレームにシリコンシート経由で熱を逃すように作られています。しかし筐体が柔らかプラなので放熱効率は良くなさそうです。
温度実測
実際の温度を測定してみました。
室温は24℃、外部給電のみでバッテリは抜いてあります。
裏にヒートシンクがある前面側はなんと55.4℃にも達していました。使用する環境によっては、この熱が原因で壊れそうな気がします。
魅力編
アクセサリが安い
手の込んだアクセサリは知りませんが、ケージさえあれば、ほかの汎用的なアクセサリが安いので楽しいです。どこにでも、如何様にも取り付けが可能。
マイクがステレオ
これは知らなかったのですが、GoPro5からはマイクがステレオになりました。音質は良くはないのですが、ステレオになるだけで臨場感というか、その場の雰囲気が掴めるので非常に楽しいです。
4K 30Pで撮れる
GoPro5の目玉機能といえばこれだったのでないでしょうか。アクションカムとして使う場合は60Pくらい欲しいところですが、こんな手のひらサイズで超広角の4K動画が撮れるのは大変良い機能だと思います。
まとめ
いまさらGoPro HERO5で遊んでおります。修理と故障原因の考察をしました。
アクションカムとしてはもう古くて、最新機種には性能面、特に手振れ補正などは遠く及びません。明るいところに据え置くならば、まだまだ遊べるカメラだと思いました。
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