URSA 12Kの弱点

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この2年間、URSA 12Kでいろいろ撮りました。その中で感じた、かなり致命的な弱点についてお話しします。

高輝度の光源による偽色

これは8K収録時に起きるのですが、カメラ内でのダウンサンプリングの精度がかなり良くないことがわかりました。

例えばこんな画で
側面はこんなことに!

高輝度な光点を画角に入れるとさまざまな色で煌めきます。

これはおそらくRGBWのフィルタ配列に起因する、補完アルゴリズムの良し悪しだと思います。あまり他のカメラではみたことのない偽色の出方です。

似ているものとしては、ラインスキップで読み込んでいた中級機のEOSなんかが、これに近い偽色だった気がします。そういう意味では、ラインスキップの悪さそのものかもしれません。

12Kで撮影して、Davinciで8Kに書き出すとこの現象はかなり軽減されます。

これは12Kでとったやつ
こちらだとほとんど起きていない。

FPNとその周辺ピクセル

いわゆるFixed Pattern Noise。つまりセンサに固有・固定されているノイズです。いわば「もともとあるエラー」のようなもので、多かれ少なかれ、どのようなデジカメのセンサにもあるはずです。

わかりづらいけど明るい縦縞が入る。

購入当初から気になってはいましたが、次のような場合には致命的とも言えることがわかりました。

コントラストの差が大きな部分のFPN

この境界の緑は偽色。

このFPNがコントラストの大きな部分に重なると、そのコントラストの境界が緑色に輝きます。

どうもこのFPNは輝度値の計算に矛盾のあるピクセルのようで、特に周囲のピクセルにコントラスト差がある場合に変な値として高輝度の緑色を持つようです。

改善方法をいろいろ検討しましたが、センサやRAW解釈の深みにハマるので難しいです。

現時点では最高のカメラの一つ

このような弱点はありつつも、現在のところ最高のカメラであることは間違いないです。

特に解像感は申し分なく、ダイナミックレンジのバランスもよくて、気に入っています。

True 8K に向けた 16Kカメラに期待

こうなるとTrue 8Kが撮影可能な「URSA Mini 16K」が・・・出るかは知りませんが、かなり期待していいのでは無いかと思います。

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